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メバル(C型)
Sebastes inermis Cuvier (type C)
カサゴ目フサカサゴ科メバル属

 神戸市立須磨海釣り公園、2003年10月17日、19cm

 概 要

 カサゴ、アイナメとならぶ代表的な根魚。沿岸の岩礁帯や藻場、防波堤の周辺などに群れで生活しており、エビなどの甲殻類や小魚を捕食します。夜行性で昼間は底にいますが、夜になると中層から表層近くまで上昇してきます。大きさは最大で30cm程度。


3種の「メバル」
 以前から釣り人は、メバルを色により「アカメバル」「クロメバル」「キンメバル」などと呼び分けていましたが、分類学的には同種とされていました。しかし、最近の研究により、メバルとされていた種には3種が含まれていることが明らかになりました(船釣りで釣れる「沖メバル」は別種です)。色でもある程度の判別は可能ですが、正確な同定は胸鰭と臀鰭の軟条の数によります。
 なお、この3種については、近いうちに学名の決定や新和名の提唱が行われるようです。それまで暫定的に本種はC型としておきます。

 もともと1種と考えられていた種に、実は区別困難な複数の種が含まれていた、ということは分類学の世界ではよくあります。魚ではササノハベラが2種に分割されたほか、シマアジやウミタナゴなどでも複数種混在説があります。

 私も一応研究者のはしくれ(専門は魚じゃないけれど)なので、こういうものには非常に興味があります。メバルが3種に分けられることを2003年春に釣り雑誌で知った後、しばらくの間釣る機会がありませんでした。その後半年ぶりに釣ったのが写真の個体です。胸鰭軟条17、臀鰭軟条8で、C型と同定されました。

 C型は波止釣りで一番よく釣れるそうです。しかし、まだ分類が変わったばかりで分布などのデータは少ないようです。
 というわけで、これからは積極的にメバルを狙って、どこでどの種が釣れるかを調べてみたいと思います。

 釣り方

(以下、特に指定のない限り3種のメバル全般について述べています)
 通常ウキ釣りや探り釣り、穴釣りで狙います。メバル用の胴突やウキ釣り仕掛けも市販されています。また、ソフトルアーや小型ミノーなどのルアーで狙うこともあります。
 昼間は底近くや穴の中などにいますが、夜になると餌を求めて活発に活動し、中層から時に表層まで上がって来ます。また、「メバル凪」という言葉があるように、波のない穏やかな日によく釣れるようです。
 餌はシラサエビ、ブツエビ、シラウオなど生き餌が好まれます。また、店によっては、春の一時期のみ、メバル用の餌として生きたイカナゴを売っています。青イソメ、石ゴカイなど虫餌でも釣れます。
 他に、須磨海釣り公園などでは冬から春を中心に「メバルサビキ」という釣り方があります。常連の人はハゲ皮などを使った自作のサビキを使っているようですが、市販の船釣り用メバルサビキでも構いません。これに10号程度のオモリを付け、チョイ投げの要領で投入。根掛かりも結構ありますが、誘いを掛けながら探っていくと餌なしでもメバルが釣れます。

 神戸周辺では、須磨、平磯の海釣り公園をはじめ、各地で釣れています。
 3型で分けると、C型は神戸市須磨海釣り公園、塩屋漁港、垂水漁港、明石市大蔵海岸、その他淡路島でも釣れています。

 一般に春告魚といわれ春の釣り物とされますが、神戸周辺では秋から釣れ始め、冬の間の数少ない釣り対象魚となります。海釣り公園など、場所によってはほぼ1年中釣れるようです。

 記 録

 神戸市立須磨海釣り公園、2003年10月17日、19cm、1尾、落とし込み/石ゴカイ
 明石市大蔵海岸、2004年2月29日、8〜9cm、3尾、メバル用サビキ
 淡路島都志、2004年9月11日、12〜15cm、2尾、浮き釣り/シラサエビ

 料 理

 煮付け、唐揚げ、刺身など。

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メバル(C型) 2004年12月31日 記

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